ドバイへの家族移住を検討する際、広告やデータだけでは見えてこない「リアルな暮らし」を知りたいと思いませんか?この記事では、小学生のお子さまを連れて実際にドバイへ移住した日本人ファミリーに、家計のリアルな数字から学校選び、治安の体感、そして「移住前にこれだけはやっておくべきだった」という本音まで、根掘り葉掘りインタビューしました。最新データで裏付けを取りつつ、現地で暮らすからこそ語れる“生の声”をお届けします。
監修者情報
本記事は、海外移住支援を専門とし、特に湾岸地域の教育・不動産事情に精通した編集者が監修しています。記事内の費用や制度に関する数字は、すべて公的機関の一次情報に基づいて検証済みです。
インタビュー:Aさんファミリーのプロフィール
東京都出身のAさんご夫妻と長女(8歳)の3人家族。2023年秋に移住。夫はテック企業の中東拠点立ち上げ、妻はリモートワークを継続中。ビジネス機会の拡大と、英語環境での子育てを主な目的にドバイを選択。現在はドバイ・マリーナ近郊の2LDK賃貸に住み、お子さまは英国式カリキュラムの私立校に通学。
ドバイ移住のきっかけと決断
- なぜ移住先にドバイを選んだのですか?
- 国際的なハブとしての交通の便と、外国人に開かれた制度が決め手でした。アジア・ヨーロッパのどちらへもアクセスしやすく、ビジネス上の手続きの多くが英語で完結します。加えて、個人所得税が原則なく、VAT(付加価値税)が5%と低い点も、家計を設計する上で大きな魅力でした。
- 移住前に不安だったことは何ですか?
- 夏の猛暑と治安の2点が気になっていました。しかし、統計データを見るとUAEの安全指数は世界トップクラスで安心しました。暑さに関しても、現地では「夏は屋内中心で過ごす」というライフスタイルが確立されており、建物や交通機関の空調が徹底されているので、想像していたより快適に過ごせています。
生活費と日常のリアル
- 月々の生活費(家賃・食費・光熱費)の目安を教えてください。
- 家賃が最も大きな割合を占めます。私たちが住む2LDK(2ベッドルーム)の家賃はエリアによって月7,000〜15,000AED(約30万〜64万円)と幅がありますが、我が家は月9,000AED台です。光熱費は、夏場のエアコン代(地区冷房費)がかさみ月1,000AED前後、涼しい時期はその半分くらい。食費は自炊中心で月2,500〜3,000AEDほどです。
- 買い物などで不便に感じることはありますか?
- 日本の食材や一部の輸入品は割高に感じますね。また、VATが5%かかるので、日々の買い物でも意識します。完全に車社会なので、夏の日中に歩いて移動するのは現実的ではありませんが、その分デリバリーサービスが非常に発達しており、「外に出ずに暮らす」ことに最適化されていると感じます。
教育・子育て環境について
- 学校選びと学費の相場について教えてください。
- ドバイの私立校は、英国式、国際バカロレア(IB)、米国式などカリキュラムの選択肢が非常に豊富です。学費も学校によって大きく異なり、小学校で年間3万〜6万AED、中等部以上だと7万AEDを超える学校も珍しくありません。娘が通う英国式の学校は年間5万AED台です。学費はドバイ教育当局(KHDA)のウェブサイトで全学校分が公開されているので、比較検討しやすかったですね。
- お子さまの学校への適応や教育の質はいかがですか?
- クラスメイトの国籍が多様で、学校側の英語サポートも手厚かったので、スムーズに溶け込めました。教育の質については、暗記よりも「自分の言葉で説明する力」を重視する課題が多く、日本の教育とは違う刺激を受けていると感じます。学費は安くありませんが、施設の充実度や安全管理のレベルを考えると納得感があります。
治安と生活の安心感
- 治安や安全面で、実際に暮らしてみていかがですか?
- 「世界で最も安全な都市の一つ」というデータは、暮らしてみて本当に実感します。もちろん、深夜の一人歩きを避けるなど基本的な注意はしていますが、日常で危険を感じることはほとんどありません。街の至る所に監視カメラがあり、セキュリティ意識が非常に高いです。
ドバイ生活のメリット・デメリット
- 実際に住んでみて感じる、一番のメリットは何ですか?
- やはり、ビザ制度の柔軟性と行政サービスのデジタル化が進んでいる点です。就労ビザや投資家ビザなど、目的に応じて様々な選択肢があり、手続きの多くがオンラインで完結します。また、医療保険への加入が義務付けられているため、質の高い医療に安心してアクセスできるのも大きなメリットです。
- 逆に、デメリットや困った点はありますか?
- 夏の酷暑だけは、やはり厳しいです。「外で遊べない季節」と割り切るしかありません。そして、家賃と学費という2大コストは常に意識する必要があります。移住前に、信頼できる情報源で相場をしっかり調べておくことが何よりも重要だと感じました。
これから移住を考える家族へのアドバイス
- 移住前に準備すべきこと、日本から持ってきて良かったものは?
- まずは「家賃・学費・保険料」の3大固定費を、年額ベースで試算することです。為替レートの変動も考慮して、余裕を持った資金計画を立てるのが鉄則。持ってきて良かったものは、子どもの日本語の教材と、遮光・断熱性能の高いカーテンです。夏の強烈な日差しを遮るだけで、エアコン代がかなり節約できます。
- 最後に、移住を迷っている方へメッセージをお願いします。
- 「完璧なタイミング」を待っていても、なかなか来ないものです。まずは信頼できるデータで徹底的に調べ、可能なら一度現地を訪れて、家と学校の候補を具体的に見てみることをお勧めします。そして、いざ決断したら「最初の半年は試行錯誤の連続だ」と割り切って、軽やかに挑戦してみるのが成功のコツだと思います。
まとめ
Aさんファミリーの体験談から、ドバイ移住のリアルな姿が見えてきました。家賃や学費といったコストは安くありませんが、その分、高い安全性、国際的な教育環境、そして税制面のメリットを享受できるのがドバイの魅力です。夏の暑さや文化の違いといった課題も、ライフスタイルを最適化することで乗り越えられます。これから移住を検討する方は、まず年間の固定費を具体的に試算し、学校見学を含めた現地視察を計画することから始めてみてはいかがでしょうか。
※本記事の費用や制度は2025年時点の情報に基づいています。移住を検討する際は、必ず各機関の公式情報で最新のデータをご確認ください。