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ドバイの関税・消費税(VAT)徹底解説|2025年税率・仕組み・国際比較

中東経済・金融

2025年におけるドバイ(UAE)の関税・VAT(付加価値税)について、その税率や適用範囲、申告手続き、さらに国際的な比較を交えながら、現地専門家の視点でわかりやすく徹底解説します。


2025年におけるUAEのVAT(付加価値税)とは?

2018年1月1日にUAEで導入されたVAT(付加価値税)は、現在も標準税率として 5% が適用されています。この導入は、石油収入への依存から脱却し、財政収入の多様化と持続的な社会サービス提供を目的としており、UAE財務省とFTA(連邦税務局)が主導した取り組みです。

VATは消費段階で課税され、事業者が徴収・申告を代行する仕組みとなっており、エンドユーザーが実質的に負担する形式です。


VATの適用範囲と免税・ゼロ税率

UAEでは一部の取引について 0%のゼロ税率 が適用される制度があり、主に以下に該当します:輸出品、国際輸送、原油・天然ガス、初回供給の住宅、教育・医療サービスなど。

また、指定地域(Designated Zones/特定フリーゾーン)では、国内税制度の対象外として見なされる場面もあり、これらの区域からの取引についてはVAT免除となるケースがあります。


VATの登録義務と申告手続き

VAT登録の義務付け基準は、年間課税取引および輸入額が AED 375,000 を超える場合。この基準を下回る場合でも、AED 187,500 を超える場合には任意登録が可能です。

登録はFTAの「e‑Services(EmaraTax)」ポータルを通じて行われ、登録が認められるとVAT登録番号(TRN)が発行されます。


ドバイにおける関税の仕組みと税率

ドバイを含むUAEでは、輸入品には CIF(Cost, Insurance, Freight)価額 に基づいて関税が課せられます。一般的な関税率は 5% ですが、アルコール類には 50%、たばこ製品には 100% の関税が課されるなど、品目によって大きく異なります。

輸入品に対しては、関税が課された後、それを含めた金額に対して VAT 5% がさらに加えられます。たとえば、CIFがAED 100 の商品であれば、関税は AED 5、VATは AED 5.25(AED 105 × 5%)となり、合計 AED 10.25 が課税額となります。

なお、FTAの認定を受けた特定国との間で締結された自由貿易協定(FTA)に基づき、関税が軽減または免除される場合もあります。


ドバイでの関税・VAT支払いの流れ

ドバイで商品を輸入する際には、まずDubai Customsへ登録し、輸入申告と輸入代行(Customs Code)の取得が必要です。インボイスや契約書、原産地証明書など必要書類を提出し、関税とVATを支払うことで貨物の通関が完了します。

特にフリーゾーン(指定区域)からの社内移動や再輸出の場合、VAT免除や簡略化が適用されることもあるため、事前に確認することが重要です。


UAE(ドバイ)と他国のVAT・関税制度

UAEの標準VAT率である5%は、世界的に見ると比較的低い水準です。例えば、EU諸国では20~25%、オーストラリアは10%、インドの旧VAT(GST)は5%または14.5%などとなっています。
また、UAEは石油減収への対応や持続可能な財政構造への転換などを目的に、他国よりも早くVATを取り入れ、税収構造の多様化を推進してきました。

まとめ

  • VAT(付加価値税)5%:ほとんどの取引に適用され、特定分野には0%または免除あり
  • 関税:CIF価額に基づく5%(一般品)+品目別割増あり(例:アルコール50%、たばこ100%)
  • 申告・登録:年間AED 375,000以上でVAT義務登録、e-Servicesによる手続き
  • 通関フロー:Dubai Customsへの登録と申告が不可欠。フリーゾーン対応も要チェック
  • 国際比較:低税率で国際的にも競争力があり、税収の安定化を図る先進的な制度
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